WELCOME!たまお
このHPと一緒におなかの中で大きくなってきたたまお。遊びにきてくれたみなさんにも見守られ、4月23日にとうとう産まれてきました。このページは、たまおとの出会いと病院での生活の記録です。
4月22日(火) |
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20時30分 | とうちゃんとタクは用事で外出。風邪気味でなんとなく腰も痛かったので、一緒には行かず、一人でのんびりお風呂に入り、先にベッドに入っている。横になりながら「この腰の痛みは、もしかして陣痛?」と思い、時計を見ていると、5〜7分おき。経産婦の入院の目安は15分から20分。とっくにすぎちゃってる。でも、おなかは張ってはくるけど、痛くない。おしるしもない。それに、陣痛ってこんなに生ぬるいものじゃなかったはず・・・。 |
22時 | はっきり陣痛とは思えないまま、どんぐりひろばのお返事を書いたり、入院のしたくや明日の保育園の準備をしたりしている。とうちゃんは、「なんだかおなかがすいてきた」とチョコレートを食べたり「横になっていた方がいいんじゃないの」といったりして、緊張している様子。病院に電話をかけようか随分迷ったあげく、念のためかけてみる。今の状況をはなすと、「慌てなくてもいいので、来て下さい」とのこと。もしかしてまだまだで、「もう一度家に帰ってくることになるかも」と思いながら、とうちゃんの運転で病院へ。 |
23時20分 | 車の中でも何度か腰の痛み、おなかの張りがあり、「やっぱりこれは本物だ。」と思う。でも、痛み、張りがさるとけろっとして、「やっぱり違うかな。」とも思う。 タクのことも心配になってくる。とうちゃんがおばあちゃんに今日は一緒に寝てくれるように頼んでくれたけど、もし、おばあちゃんがお風呂に言っている間に目が覚めて、とうちゃんもかあちゃんもいないことがわかったら、すごいさみしさに襲われてパニックにならないかしら?階段から寝ぼけながら私たちをさがしておりたら、あぶないなあ。 病院に到着し、昼間の健診の時と同じ機械でおなかの張りと赤ちゃんの心拍を調べる。やっぱり、張りは5〜7分おきに来ている。先生が「入院ですね。」とおっしゃって「ああ、うちに帰らなくていいんだ。やっぱり来てよかった。」と安心する。 隣のLDRから、元気な赤ちゃんの産声が聞こえてきた。とうちゃんと「よかったね〜!すごく元気な声だよね。」と話し、「よ〜し。後に続くぞ!」とやる気が出てきた。 内診があり、4〜5cm開いていて、子宮口もやわらかくなっている。と言われ、びっくりする。タクのときは、4〜5cmというと、結構つらい時期に入っていたから。 |
4月23日(水) |
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1時 | 5分おきぐらいの陣痛が続いている。なかなか進まないなあ、と思っている。痛みもひどくない。とうちゃんにお茶を買ってきてもらう。水筒にお茶を入れてきたのに、車の中に置いてきちゃったのだ!今のうち行っておかなくちゃと思い、30分おきにトイレに行く。とうちゃんは眠そうだったので、「今のうちに寝ておいて」というと、本当にいびきをかいて寝てしまう。さすがです。 |
2時 | だんだん痛みが強くなってきている。途中、看護婦さんと助産婦さんが見にきてくださる。自分で痛みをのがせるうちは、のがしてね。と言われる。自分の中でもまだ余裕が残っていた。横になってみたり、ベッドにもたれかかって四つんばいになってみたり、あぐらをかいてみたり、どの体制が一番楽か試してみる。お尻にテニスボールやゴルフボールを押さえつけると、がまんできると聞いていたので用意していたテニスボールをあててみると、どうもわたしにはあわないらしく、余計痛くなってしまう。 とうちゃんもがんばって腰をさすってくれた。痛くない時に、このくらいの強さでここら辺をと言いながら、練習もしてみた。そして、時計を見ながら何分おきにどのくらい痛みが続いているか、はかってくれる。でも、途中で寝ていたらしく、いびきが背中の方で聞こえる。 赤ちゃんに酸素を送って、苦しくないようにとマタニティービクスの先生に習ったことを思い出して、だんだん痛みが激しくなるけど、一生懸命腹式呼吸をする。すごくのどが渇くのでお茶を買ってきてもらっておいてよかったと思う。 |
3時 |
いよいよ痛みが本格的になってきた。でも、全開にならないと陣痛室にいけないのはわかっているので、陣痛と陣痛の間があいているうちはだめだと思っている。この時点でまだ間隔は4分から3分。またおしっこに行きたいかんじがしたので、陣痛がさってから、急いでトイレに行く。でもしゃがんだら、すぐに次の陣痛がきてしまって、出せない。動くこともできないで、トイレの中に立ったままなんとか、痛みを逃す。 |
3時40分ごろ | そのあと、助産師さんの内診。「あら、もういいね。全開だねえ!」それじゃあ、急いで陣痛室に行かなくちゃ!歩いている途中で陣痛が来たらたまらない!言われる前から分娩室を出て、分娩室の扉を開け、分娩台によじ登る私。母親教室で見学しておいてよかったと思う。 「いきんでもいいんですか?」ともう一度確かめる。頭の中で、マタニティービクスの先生が教えてくださったいきみの姿勢をイメージ。2回深呼吸をして、いきむ!なにを思ったか、「ふうーっ!」と息をはきながら力をいれようとする私。「息は止めて!」の言葉に、「ああ!そうだった、そうだった!」と焦る。 次の陣痛の波を待ってもう一 度。どのぐらいがんばりつづけるのかわからなくていきむのを止めたら「まだまだ!」と言われる。そうだった、40秒はがんばらなくちゃいけなかった。次は、失敗しないぞ〜。 2回目の深呼吸を止めていきもうとしたら看護婦さんが「もう一回のがして!」と。もう痛みは限界のように感じたけどがんばる!3回目の深呼吸で目を見開いて、歯を食いしばり、背中をまるめて、グリップをしっかり握る!そして、「たまお!がんばれ!出て来い!」と心の中で叫ぶ。とうちゃんも私の頭を両手で包みながら息を止めて力を入れているみたい。「う〜ん!」と声がする。息が続かなくなったら、一回短く息を吸って、もう一度がんばる!助産師さんがまだ破れてなかった膜を破って破水。あったかい水が出てくるのがわかった。 先生も到着した。それから2、3回目ぐらいのいきみのとき、「今、赤ちゃんが一番狭くて苦しいところだから、おなかを押させてもらうからね」と言われ、「押したら、出てきますか?」と聞いてしまう。「いや、そこまでは押さない」と先生。さあ、次の陣痛が来た!いきむ!先生がおなかを押す!出てくる感じがする!「もういい!」と言われたと思って、「はっは」の呼吸にしたら「ああ、まだ!」と言われあわてていきみなおす。はさまった感じがした。「もうちょっといきんで」と言われたのでいきむとすぐに「もういいよ!はっはにして!」いよいよ出てくる。やっとたまおに会える!「はっはっはっは!」 |
4時13分 | にゅるっとした!たまおが出てきた!「産まれた〜!」と、とうちゃん。「わー!!」 「はやくみた〜い!」と大声で叫び、両手を広げる。でもおまたのほうで、何やら処置があるらしく、なかなかみられない。「うまれたね!よかったね!ありがとね!」ととうちゃんと同じことを何べんも言い合っていたら、おなかの上に白い紙がのせられた。それは、たまおがのるための紙なんだとわかって、わくわくしてたまらなくなる。 やっと、まだ白くふやけて、ぬれたからだのたまおがおなかの上にのせられた。あったかい・・・。「がんばったね〜。やっと会えたね。」この時、とうちゃんはどんな顔をしていたのかな。 後日、授乳のとき、取り上げて下さった助産師さんが、私のことを他のママに「この人って本当に子供好きみたいよ。だんなさんもきっとそうなんだね。産まれた時なんて、二人してほんとにすごい喜びようだったよ。え、一人目の子じゃなかったよねって思うくらい」と話していた。助産師さんがそんな風に思っていたとは知らなかったけど、わたしたちは、それくらい恥ずかしげもなく大きな声でわあわあ言っていたんだろう。だって、それくらいうれしかったんだもん。 体重 2795g 身長 47cm たまおがきれいにされて、私のところにきた。うでに抱かせてもらう。やった!やった!頭のにおいをかいでみたり、指を握らせてみたりする。「さっきまでこの子がお腹にいたんだよね」私がそういうたびにとうちゃんは「うん」と答えてくれるけど、たまおがこの腕の中にいることがまだ信じられない気持ちでいる。 それから2時間は、分娩台の上でじっとしていないといけない。2時間、私たちは 何を話していたのだろう。はっきり覚えてないけど、やっぱりたまおが本当にうまれてきたことを何度も確かめ合っていたんだと思う。 |